8 dtp 入稿 pdf入稿 - mdn design interactive · 2008. 1. 8. · 164 165 dtp 実践 indesign...

1
164 165 DTP 実践 InDesign Lesson 8 Lesson 8 入稿 効率よく入稿できる「PDF入稿」が最近非常に増えてきています。 PDFの種類、作成方法にもいろいろあります。レイアウトデータの性 質や出力先の環境に合わせた “適切なPDF”を正しく作成して、安全・ スムースな入稿を行いましょう。 PDF 入稿の場合は、フォント、実画像を埋め込んだ PDF ファイルを作成します。 [ファイル]→[プリフ ライト]でデータを確認してから、[ファイル]→[書 き出し]で PDF 形式のファイルを書き出します。 画面表示が目的の PDF と異なり、印刷に適した設定 で書き出しをする必要があります。InDesign では PDF/X をベースにしたいくつかの書き出しプリ セットが用意されています。現在 PDF 入稿で最も 多く利用されているのが PDF/X-1a ですが、入稿先 により設定を変えた独自のプリセットでの書き出し を要求されることもあります。その場合は、 [ファイ ル]→[PDF 書き出しプリセット]→[定義]から[PDF 書き出しプリセット]ダイアログを表示し、[読み込 ▶▶ PDF 書き出し トンボと断ち落としが必要な場合は、必要なトンボのチェックボック スをオンにし、 [ドキュメントの断ち落とし設定を使用]もオンにする InDesign からの PDF 書き出しではなく、[ファイル] →[プリント]で PostScript ファイルを保存し、 Acrobat Professional に同梱されている Acrobat Distiller PDF に変換する方法もあります。 ▶▶ Distiller を使用する場合 保存されたPostScript ファイルは、Acrobat Distiller を起動し、任 意の設定でPDF 変換する InDesign のプリント画面のプリンタをPostScript ファイルにして適 切な出力設定を行い[保存]ボタンをクリックすると、PostScript ファ イルの保存先を選択するウィンドウが表示される 文書のプロパティでフォントの埋め込み状況を確認する 書き出した PDF ファイル Acrobat で開き、[ファ イル]→[プロパティ]で[文書のプロパティ]ダイア ログを表示し、[フォント]でフォントの埋め込み状 況を確認します。 入稿 PDF 入稿 Lesson 8 PDF 作成の 2 つの方法 制作した入稿データは、制作側と出力側の環境(ア プリケーションやフォントのバージョン、種類な ど)が一致していないと、意図した通りに出力され ません。マルチプラットフォームである PDF に変 換して入稿することによって、環境を揃えることな く意図した通りの出力が可能となります。フォン トの添付忘れや画像のリンク切れ等を防ぐことに もなります。また、出力側での作業の効率化という メリットもあります。 ただし、PDF は印刷品質を保証するものではあり ません。元のデータが正しく制作されているとい うことはもちろん、PDF の作成にもいくつかの注 意点があります。また PDF 入稿の場合、入稿デー タに含まれる画像はアタリ画像ではなく実画像で ある必要もあります。 PDF 入稿のメリットと意義 み]ボタンから入稿先指定のプリセットファイルを 読み込んでおきます。 [ファイル]→[書き出し]でフォーマットを[Adobe PDF]を選択し、保存先と名前を決め、[保存]ボタン をクリックすると、[Adobe PDF を書き出し]ダイ アログが表示されます。適切な PDF 書き出しプリ セットを選択し、必要であれば[トンボと断ち落と し]を設定し、書き出します。

Upload: others

Post on 06-Oct-2020

1 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 8 DTP 入稿 PDF入稿 - MdN Design Interactive · 2008. 1. 8. · 164 165 DTP 実践 InDesign Lesson 8 Lesson 8 入稿 効率よく入稿できる「PDF入稿」が最近非常に増えてきています。

164 165

DT

P実践

InD

es

ign

Le

ss

on

8Lesson 8 ● 入稿

効率よく入稿できる「PDF入稿」が最近非常に増えてきています。PDFの種類、作成方法にもいろいろあります。レイアウトデータの性質や出力先の環境に合わせた“適切なPDF”を正しく作成して、安全・スムースな入稿を行いましょう。

PDF入稿の場合は、フォント、実画像を埋め込んだ

PDFファイルを作成します。[ファイル]→[プリフ

ライト]でデータを確認してから、[ファイル]→[書

き出し]でPDF形式のファイルを書き出します。

画面表示が目的のPDFと異なり、印刷に適した設定で書き出しをする必要があります。InDesignでは

PDF/Xをベースにしたいくつかの書き出しプリ

セットが用意されています。現在PDF入稿で最も

多く利用されているのがPDF/X-1aですが、入稿先

により設定を変えた独自のプリセットでの書き出し

を要求されることもあります。その場合は、[ファイ

ル]→[PDF書き出しプリセット]→[定義]から[PDF

書き出しプリセット]ダイアログを表示し、[読み込

▶▶PDF書き出し

トンボと断ち落としが必要な場合は、必要なトンボのチェックボックスをオンにし、[ドキュメントの断ち落とし設定を使用]もオンにする

InDesignからのPDF書き出しではなく、[ファイル]

→[プリント]でPostScriptファイルを保存し、

Acrobat Professionalに同梱されているAcrobat

DistillerでPDFに変換する方法もあります。

▶▶Distillerを使用する場合

保存されたPostScriptファイルは、Acrobat Distillerを起動し、任意の設定でPDF変換する

InDesignのプリント画面のプリンタをPostScriptファイルにして適切な出力設定を行い[保存]ボタンをクリックすると、PostScriptファイルの保存先を選択するウィンドウが表示される

文書のプロパティでフォントの埋め込み状況を確認する

書き出したPDFファイル はAcrobatで開き、[ファ

イル]→[プロパティ]で[文書のプロパティ]ダイア

ログを表示し、[フォント]でフォントの埋め込み状

況を確認します。

入稿

PDF入稿

Lesson 8

PDF作成の2つの方法

制作した入稿データは、制作側と出力側の環境(ア

プリケーションやフォントのバージョン、種類な

ど)が一致していないと、意図した通りに出力され

ません。マルチプラットフォームであるPDFに変

換して入稿することによって、環境を揃えることな

く意図した通りの出力が可能となります。フォン

トの添付忘れや画像のリンク切れ等を防ぐことに

もなります。また、出力側での作業の効率化という

メリットもあります。

ただし、PDFは印刷品質を保証するものではあり

ません。元のデータが正しく制作されているとい

うことはもちろん、PDFの作成にもいくつかの注

意点があります。またPDF入稿の場合、入稿デー

タに含まれる画像はアタリ画像ではなく実画像で

ある必要もあります。

PDF入稿のメリットと意義

み]ボタンから入稿先指定のプリセットファイルを

読み込んでおきます。

[ファイル]→[書き出し]でフォーマットを[Adobe

PDF]を選択し、保存先と名前を決め、[保存]ボタン

をクリックすると、[Adobe PDFを書き出し]ダイ

アログが表示されます。適切なPDF書き出しプリ

セットを選択し、必要であれば[トンボと断ち落と

し]を設定し、書き出します。

Lesson8.indd 164-165Lesson8.indd 164-165 07.12.27 6:09:11 PM07.12.27 6:09:11 PM