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Exploratory Research for Advanced Technology 戦略的創造研究推進事業 総括実施型研究 19 20 - 20

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Page 1: 1920 › erato › brochure › erato_jp_pamph.pdfERATOは、独自の研究推進方式によって新しい科学技術の潮流を創出してきた歴史あるプログラムです。1970年代、

Exploratory Research for Advanced Technology

戦 略 的 創 造 研 究 推 進 事 業 総 括 実 施 型 研 究

1920 -20

Page 2: 1920 › erato › brochure › erato_jp_pamph.pdfERATOは、独自の研究推進方式によって新しい科学技術の潮流を創出してきた歴史あるプログラムです。1970年代、

Contents02

03

04

05

14

16

18

25

ERATOのあゆみ

ERATOとは

ERATOプロジェクトの運営

進行中プロジェクト

研究成果プレス発表

特別重点期間

終了プロジェクト

ERATO研究プロジェクト索引

Page 3: 1920 › erato › brochure › erato_jp_pamph.pdfERATOは、独自の研究推進方式によって新しい科学技術の潮流を創出してきた歴史あるプログラムです。1970年代、

 ERATOは、独自の研究推進方式によって新しい科学技術の潮流を創出してきた歴史あるプログラムです。1970年代、

日本は経済発展を遂げた一方で、国の知的財産がその後の科学技術や新産業を約束するまでには進んでいないという問

題を抱えていました。そこで、創造的な研究、特に基礎研究の充実が不可欠であるという認識のもと、1981年に発足した

のが創造科学技術推進事業(ERATO)です。研究総括の独創性とリーダーシップを尊重し、研究者が集う環境づくりを重視

した「人中心の研究システム」は、新しい研究推進体制のあり方を示し、他機関の制度にも広く影響を及ぼしました。そし

て2002年、新しい時代の要請を踏まえて創造科学技術推進事業が発展的に解消され、ERATOは新たに発足した戦略的

創造研究推進事業の下に再編されて現在に至っています。

 これまでERATOの歴史を創ってきたプロジェクトはのべ137に上ります。ノーベル賞の受賞に繋がった成果を含め優れ

た研究業績を残すとともに、学術分野をリードする研究者の育成にも貢献してきました。次世代の科学技術の潮流を生み

出すべく、現在も本制度のもとで独創的な基礎研究が展開されています。

昭和32年(1957)

昭和36年(1961)

これまでに 137 ものプロジェクトが生まれ、科学技術の発展に貢

献してきました。ERATO 研究者たちは研究期間終了後も、基礎

研究をさらに深化させたり新技術を応用・実用化の段階に発展さ

せたりと、それぞれの探求を続けています。

また、現在進行中のプロジェクトも学術的・社会的にインパクトの

大きな成果を挙げており、今後の展開への注目が高まっています。

昭和36年

平成元年

昭和32年

 

平成 8 年

平成 15年

平成 27年

昭和 32年

 

平成 8 年

平成 15年

平成 27年

平成 14年

新しい時代の要請に対応すべく創造科学技術推進事業が発展的

に解消され、新たに戦略的創造研究推進事業が発足。ERATO

の理念は、戦略的創造研究推進事業の一翼を担う「総括実施型

研究(ERATO)」に引き継がれました。

昭和56年

JST の前身である新技術開発事業団の下で創造科学技術推進事

業が発足。その英語名 Exploratory Research for Advanced

Technology を略した「ERATO」はギリシャ神話の詩の女神の

名でもあり、海外で知名度の上ったこの呼び名が逆輸入されて

定着しました。

独立行政法人科学技術振興機構から国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)に名称変更

科学技術振興事業団から独立行政法人科学技術振興機構に改組

日本科学技術情報センターと新技術事業団が合併し科学技術振興事業団 設立

新技術開発事業団から新技術事業団に名称変更

新技術開発事業団 設立

ERATO開始

ERATO再編

ERATOの現在

J S Tの沿革 E R A T Oの沿革

日本科学技術情報センター 設立

ERATOのあゆみ

2

Page 4: 1920 › erato › brochure › erato_jp_pamph.pdfERATOは、独自の研究推進方式によって新しい科学技術の潮流を創出してきた歴史あるプログラムです。1970年代、

  戦 略 的 創 造 研 究 推 進 事 業 総 括 実 施 型 研 究( E R A T O:E x p l o r a t o r y

Research for Advanced Technology)は、独創的な基礎研究によって

科学技術イノベーションの創出に貢献することを目的とした研究推進プログ

ラムです。新たな科学技術の潮流を生み出す可能性を秘めた研究リーダーが

多様な人材とともに挑戦的なテーマに没頭できるよう、ERATO は研究者の

リーダーシップと独創性を尊重する「人」中心の研究推進体制を構築します。

概 要

目 的規模の大きな研究費をもとに既存の研究分野を超えた分野融合や新しいアプローチによって挑戦的な基礎研究を推進することで、今後の科学技術イノベーションの創出を先導する新しい科学技術の潮流の形成を促進し、戦略目標の達成に資することを目的としています。

研 究 体 制研究機関(研究総括の所属機関等)とJSTが協働でプロジェクト運営に当たる「協働実施体制」とし、研究総括をリーダーとした時限的な研究組織を新たに編成し、「産」「学」「官」「海外」からプロジェクトに最適なメンバーを結集します。

研 究 期 間 原則として5年半以内(第6年次の年度末まで実施可能)。

研 究 費 1プロジェクトあたりの予算規模は、総額上限12億円(直接経費)です。

研 究 拠 点 研究機関やリサーチパーク等と契約して研究拠点を整備します。研究拠点は、企画推進業務を担う「ヘッドクォーター」および研究業務を行う複数の研究グループで構成されます。

3

幅広く開放的な研究集団

国内外の研究機関や産業界から分野横断的に人材

を集め、研究総括を中心に複数の研究グループを編

成できます。

弾力的な研究プロジェクトの運営

研究の進捗に応じて研究計画や予算を見直す等、柔

軟な運営が可能です。

既存組織から独立した研究拠点

研究総括が所属する機関の研究室とは別に研究環境

を整備でき、そこに人材や設備を集めて研究を推進で

きます。

協働実施体制

研究総括を中心に、大学等の研究機関およびJSTが時

限的な研究組織を編成し、それぞれの強みを生かし

て戦略的にプロジェクトを運営します。

研究総括の採択

研究提案を募る形式ではなく、事前調査および外部有

識者による選考によって研究総括を決定します。研究

総括は自らの名を冠したプロジェクトを立ち上げ、研

究の遂行において幅広い裁量を持ちます。

特 徴

総責任者である研究総括は、独創的な研究構想に基づく研究領域(プロジェクト)を自らデザインし、3~4程度の異なる分野・機能からなる研究グループを様々な専門性やバックグラウンドを持つ研究者の結集により構成し、研究プロジェクトを指揮することで、新たな分野の開拓に取り組みます。

ERATOとは

Page 5: 1920 › erato › brochure › erato_jp_pamph.pdfERATOは、独自の研究推進方式によって新しい科学技術の潮流を創出してきた歴史あるプログラムです。1970年代、

ERATOプロジェクトの運営

研究総括の採択

● ERATOテーマ候補・研究総括候補の募集およびJSTの調査等により候補者母集団を作成● パネルオフィサー(外部有識者)の協力を得て候補者を絞り込む● 候補者に研究構想の提案を打診し、審査の上で新たな研究総括を決定

研究総括の採択に関する詳細はホームページをご覧ください。また、研究総括にふさわしい研究者のご推薦も随時募集しております。

環境整備期間

● 研究グループの編成● ヘッドクォーターをはじめとする研究拠点

の整備● プロジェクトホームページの開設等

ERATOプロジェクト終了

● 最終評価(研究終了後、または、終了前の適切な時期に実施)● さらなる研究の展開へ(基礎研究の深化、産業化への移行)● 追跡評価(研究終了後一定期間が経過した後に実施) 

終了プロジェクトの詳細は18ページをご覧ください。各種評価についてはホームページをご覧ください。

研究期間 ● 協働実施体制による研究の遂行(ヘッドクォーターは、予算管理、進捗管理、各種契約、機器調達、知財戦略等、プロジェクトの状況に応じて研究総括を支援)

● 研究成果の権利化、発信等● 予備評価/中間評価(プロジェクト発足から一定期間が経過した時期に実施。研究目的の達成状況等を確認)

進行中プロジェクトの詳細は5ページをご覧ください。

研究総括

研究グループ

ヘッドクォーター

研究とマネジメントの両面を指揮

研究機関とJSTが共同で設置

協働実施体制による柔軟なサポート

幅広い分野の研究者・スタッフが時限的に集結

学産 官 海外

ERATOプロジェクト

■ 研究計画立案■ 研究成果展開■ アウトリーチ  活動 等

■ 知的財産確保■ シンポジウムの  企画・実施■ 外部発表管理 等

JST研究機関

プロジェクトの研究推進・

企画推進業務

ェクト

検索JST ERATO 募集

検索JST ERATO 評価

4

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進行中プロジェクトOn-going Projects

■ ライフイノベーション

■ ナノテクノロジー・材料

■ 情報通信技術

※研究総括の所属・役職は 2019 年 10 月現在のものです。研究分野別一覧

様々な分野から結集した異なる価値観の研究者達が

相互に触発し合い、全く新しい発想のもとで、

独創的な科学技術の芽を探求しています。

進行中プロジェクトOn-going Projects

研究期間(年度)別一覧

【研究期間】 【研究プロジェクト】 【ページ】

■ 齊藤スピン量子整流■ 百生量子ビーム位相イメージング■ 石黒共生ヒューマンロボットインタラクション

111113

2014▶2019

■ 野村集団微生物制御■ 山元アトムハイブリッド■ 川原万有情報網

91013

2015▶2020

■ 沼田オルガネラ反応クラスター■ 中村巨視的量子機械■ 蓮尾メタ数理システムデザイン

81012

2016▶2021

■ 胡桃坂クロマチンアトラス■ 深津共生進化機構■ 前田化学反応創成知能

669

2019▶2024

■ 水島細胞内分解ダイナミクス■ 稲見自在化身体

8122017▶2022

■ 池谷脳 AI 融合■ 浜地ニューロ分子技術

772018▶2023

ナノテクノロジー・材料研究プロジェクト 研究総括 所属・役職 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 ページ

前田化学反応創成知能 前田 理 北海道大学 化学反応創成研究拠点 拠点長/大学院理学研究院 教授 9

中村巨視的量子機械 中村 泰信 東京大学 先端科学技術研究センター 教授 10

山元アトムハイブリッド 山元 公寿 東京工業大学 科学技術創成研究院 教授 10

齊藤スピン量子整流 齊藤 英治 東京大学 大学院工学系研究科 教授 11

百生量子ビーム位相イメージング 百生 敦 東北大学 多元物質科学研究所 教授 11

情報通信技術研究プロジェクト 研究総括 所属・役職 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 ページ

稲見自在化身体 稲見 昌彦 東京大学 先端科学技術研究センター 教授 12

蓮尾メタ数理システムデザイン 蓮尾 一郎 国立情報学研究所 アーキテクチャ科学研究系 准教授 12

川原万有情報網 川原 圭博 東京大学 大学院工学系研究科 教授 13

石黒共生ヒューマンロボットインタラクション 石黒 浩 大阪大学 大学院基礎工学研究科 教授/(株)国際電気通信基礎技術研究所 石黒浩特別研究所 客員所長(ATRフェロー) 13

ライフイノベーション研究プロジェクト 研究総括 所属・役職 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 ページ

胡桃坂クロマチンアトラス 胡桃坂 仁志 東京大学 定量生命科学研究所 教授 6

深津共生進化機構 深津 武馬 産業技術総合研究所 生物プロセス研究部門 首席研究員 6

池谷脳 AI 融合 池谷 裕二 東京大学 大学院薬学系研究科 教授 7

浜地ニューロ分子技術 浜地 格 京都大学 大学院工学研究科 教授 7

水島細胞内分解ダイナミクス 水島 昇 東京大学 大学院医学系研究科 教授 8

沼田オルガネラ反応クラスター 沼田 圭司 理化学研究所 環境資源科学研究センター チームリーダー 8

野村集団微生物制御 野村 暢彦 筑波大学 生命環境系 教授 9

Page 7: 1920 › erato › brochure › erato_jp_pamph.pdfERATOは、独自の研究推進方式によって新しい科学技術の潮流を創出してきた歴史あるプログラムです。1970年代、

6

ライフイノベーションLife Innovation

進行中プロジェクト

深津共生進化機構プロジェクト

● 統合動態バイオロジーグループ  実験系 ● バイオ計測グループ ● マウスグループ  数理計算シミュレーション系 ● 生命数理グループ● 予測制御データ解析グループ ● 動態数理グループ  統合系 ● 統合動態バイオロジーグループ ● コンテクストバイオロジーグループ

 生物界において微生物との共生関係は普遍的で重要な生物機能を担うものの、その成立過程や機能の解明にアプローチすることが 難しく、未探索の研究分野となっています。 本プロジェクトでは、遺伝子操作や機能解析を行うにあたっての共生微生物の難培養性を克服するとともに、「共生進化の現場を人工的に創出し、その進化過程および機構を解明」することを目指します。 具体的には、昆虫-大腸菌人工共生系を用いた大規模進化実験、および 難培養性の共生細菌の遺伝子操作や全ゲノムクローニングを可能にする新規技術開発を突破口として、共生進化に関する理解を飛躍的に進展させます。さらに無菌マウス腸内に昆虫共生進化大腸菌を移植した相互進化実験系へ展開することで、腸内共生機構の共通性を見いだし、共生という生命現象に関する本質的な理解を提示します。 共生システムの解明につながる他、昆虫から哺乳類に至る腸内共生機構の共通性を同定できれば、腸内細菌叢の制御を通じて医療や健康維持といった広範囲な応用が見込まれます。また、新規技術を基盤に微生物遺伝子資源の利用範囲拡大に貢献でき、物質生産、創薬、微生物機能利用など多分野への展開が期待されます。

産業技術総合研究所 生物プロセス研究部門 首席研究員

慶應義塾大学 先端生命科学研究所 特任教授 理化学研究所 生命機能科学研究センター チームリーダー

https://www.jst.go.jp/erato/research_area/ongoing/jpmjer1902.htmlホームページ

深 津 武 馬福 田 真 嗣 古 澤 力

20 - 20

1924

研究グループ

副 研 究 総 括

研 究 総 括

● 共生進化実験/ゲノム解析グループ ● 共生進化解析/評価/制御グループ● 共生細菌ゲノム改変/操作グループ ● 共生相互作用/情報伝達グループ● 共生システム解析/再構築グループ ● 異種間共生構築/進化解析グループ

胡桃坂クロマチンアトラスプロジェクト

● 統合動態バイオロジーグループ  実験系 ● バイオ計測グループ ● マウスグループ  数理計算シミュレーション系 ● 生命数理グループ● 予測制御データ解析グループ ● 動態数理グループ  統合系 ● 統合動態バイオロジーグループ ● コンテクストバイオロジーグループ

 ヒトを含めた真核生物において、ゲノム DNA はたんぱく質が結合した「クロマチン」と呼ばれる分子複合体として折りたたまれて細胞核内に収納され、ゲノム DNA の転写、複製、修復、組み換えといった機能は、クロマチンの適切な折りたたみ構造によって制御されています。クロマチン構造の破綻は様々な疾病と関連する可能性が指摘されており、この機能の解明は生命の遺伝情報利用の根幹に迫るとともに、関連疾患においてこれまでにない新たな治療法の確立に大きく貢献することが期待されます。 本プロジェクトでは、遺伝情報の本体であるゲノム DNA がどのように細胞核内に収納されているのか、その構造と機能を解き明かすことで、真核生物が DNA を利用する仕組みについて新たな概念を創出することを目指します。具体的にはクロマチンの折りたたみ構造地図を「クロマチンアトラス」と定義し、近年著しい技術革新を遂げているクライオ電子顕微鏡技術を中心に据えて、その構造と機能の相関性を網羅的に解明することを目指します。

東京大学 定量生命科学研究所 教授

https://www.jst.go.jp/erato/research_area/ongoing/jpmjer1901.htmlホームページ

胡 桃 坂 仁 志 20 - 20

1924

研究グループ● クロマチン構造研究グループ ● 有機合成化学研究開発グループ ● 表現型解析グループ

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進行中プロジェクト

浜地ニューロ分子技術プロジェクト

● 統合動態バイオロジーグループ  実験系 ● バイオ計測グループ ● マウスグループ  数理計算シミュレーション系 ● 生命数理グループ● 予測制御データ解析グループ ● 動態数理グループ  統合系 ● 統合動態バイオロジーグループ ● コンテクストバイオロジーグループ

 たんぱく質をそれが 存在する生細胞環境で狙い通りに修飾できる生細胞有機化学的手法を新しく開発するとともに、標的たんぱく質の機能を自在に制御できる独自の化学的および光化学的手法(化学遺伝学および光化学遺伝学)を開発します。そしてこれらの化学的方法論を、モデル細胞だけでなく、より複雑な培養神経細胞や脳組織、生物個体でも適用できるレベルまで格段に発展させることにより、記憶や神経・精神疾患と直接関連する神経伝達物質受容体やその相互作用たんぱく質の選択的なイメージングや動態解析、あるいは機能制御による神経細胞間相互作用ネットワークの分子レベルでの解析などを実現します。 本プロジェクトを通じて、ニューロ分子技術とも呼ぶべき新たな基盤技術を確立することにより、記憶などの高次脳機能の分子レベルでの理解など神経科学分野への展開だけでなく、神経・精神疾患といったこれからの人類が 克服すべき多くの疾病の診断や治療法開発へとつながることが期待されます。

京都大学 大学院工学研究科 教授

https://www.jst.go.jp/erato/hamachi/ホームページ

浜 地 格研究グループ

● 神経細胞・脳組織での活性制御・可視化グル-プ ● 個体レベルでの制御および生理的意義解明グル-プ

● 生体有機化学反応開発グル-プ ● タンパク質活性制御技術の開発グル-プ

/

SOOOO

N

NO

O

Probe

20 - 20

1823

 人類はこれまでに文字や電話などさまざまなツールを開発してきました。もちろん脳はこうしたツールの存在を前提に進化してきたわけではありませんが、環境の変化によって新たに能力を発揮し、巧みに適応・活用しています。これは未来においても同様で、脳は将来出合うであろう未知の環境にも適応する能力をすでに持っていると考えられます。 本プロジェクトでは、特に人工知能(AI)を用いて脳の新たな能力を開拓し、「脳の潜在能力はどれほどか」を問います。研究総括が際立った実績を挙げてきた実験動物における脳研究と、AI を用いた脳の潜在能力開拓の研究をさらに融合・発展させ、現在はまだ引き出されていない脳の能力を AIとの融合によって顕在化、有効活用することを目指します。具体的には、生命倫理に十分に配慮しつつ、ネズミを中心とした動物における実験と、その結果のヒトにおける検証・応用展開を実施します。 AI と脳を融合する基盤技術を構築し、神経・精神疾患治療のみならず、健常な脳の潜在能力の開拓、脳にとってストレスの少ないツール開発などを通じて、人類全体の健康や幸福に貢献することを目指します。

池谷脳 AI 融合プロジェクト

● 統合動態バイオロジーグループ  実験系 ● バイオ計測グループ ● マウスグループ  数理計算シミュレーション系 ● 生命数理グループ● 予測制御データ解析グループ ● 動態数理グループ  統合系 ● 統合動態バイオロジーグループ ● コンテクストバイオロジーグループ

東京大学 大学院薬学系研究科 教授

https://www.jst.go.jp/erato/research_area/ongoing/jpmjer1801.htmlホームページ

池 谷 裕 二 20 - 20

1823

研究グループ● 基盤グループ ● 計算グループ ● 解析グル-プ ● 応用グル-プ

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ライフイノベーションLife Innovation

8

沼田オルガネラ反応クラスタープロジェクト

● 統合動態バイオロジーグループ  実験系 ● バイオ計測グループ ● マウスグループ  数理計算シミュレーション系 ● 生命数理グループ● 予測制御データ解析グループ ● 動態数理グループ  統合系 ● 統合動態バイオロジーグループ ● コンテクストバイオロジーグループ

 植物は、固有の細胞内小器官(オルガネラ)を持ち、光合成などの独自の物質生産を行なっていることから、植物を用いた物質生産技術は、化学産業など、多様な産業への応用が期待されています。しかし、植物を用いた物質生産技術は実用化の段階には至っていません。その要因は、オルガネラ間の物質輸送や相互作用、それらが植物の物質生産能力に与える影響が未解明であることが挙げられます。また、現在の技術では、単一オルガネラの改変がようやく達成され始めたところであり、複数のオルガネラを自在に操作し、物質生産に最適な代謝経路を設計できる段階には到達していません。 本プロジェクトでは、工学と植物科学、バイオイメージングなど複数の学問分野が融合することにより、植物細胞中のオルガネラを複合的に操作・改変する技術を確立します。さらに、オルガネラ間の物質輸送やオルガネラの細胞内局在が物質生産に与える影響など、これまで未知であったオルガネラ間の相互作用を体系的に明らかにします。これにより、物質生産に最適な植物個体の作出や植物個体の機能改変に向けた基盤を構築し、植物を起点とした多様な産業へのイノベーションを創出することを目指します。

理化学研究所 環境資源科学研究センター チームリーダー

https://www.jst.go.jp/erato/numata/ホームページ

沼 田 圭 司 20 - 20

1621

研究グループ● オルガネラ相互作用グループ ● 融合ペプチド利活用グループ

● 融合ペプチド設計グループ ● オルガネラ改変グループ 

水島細胞内分解ダイナミクスプロジェクト

● 統合動態バイオロジーグループ  実験系 ● バイオ計測グループ ● マウスグループ  数理計算シミュレーション系 ● 生命数理グループ● 予測制御データ解析グループ ● 動態数理グループ  統合系 ● 統合動態バイオロジーグループ ● コンテクストバイオロジーグループ

 細胞内ではたんぱく質やオルガネラなどの合成と分解が絶えず起こっており、このダイナミックな代謝回転は、細胞恒常性、分化、環境適応などに重要です。主要な分解経路のひとつであるオートファジーは多くの真核生物に備わっているシステムで、たんぱく質だけでなくオルガネラのようなより大きな標的も分解します。オートファジーは基本的には非選択的な分解系ですが、一部の標的については選択的に分解することもできます。しかし、オートファジーによる分解の体系的および定量的理解はいまだ不十分です。オートファジーは老化やヒト疾患とも関係しうるため、これまで以上に深い理解が求められています。 本プロジェクトでは、オートファジーによるたんぱく質とオルガネラの分解を中心に、オートファジーの革新的定量解析法開発、新規オルガネラ単離技術開発、脊椎動物での細胞内分解の意義の包括的理解、数理・物理学的手法を用いたオートファジー過程のモデル化、分子進化的視点に基づいたオートファジー機構の理解を目指します。これらの技術開発や解析は、細胞生物学、細胞生理学を中心とした幅広い基礎研究分野への波及効果とともに、細胞内代謝回転が関連する疾患の理解や治療戦略への展開が期待されます。

東京大学 大学院医学系研究科 教授

https://www.jst.go.jp/erato/mizushima/ホームページ

水 島 昇 20 - 20

1722

研究グループ● オルガネラ動態解析グル-プ ● 生理機能解析グル-プ ● 数理モデリンググル-プ ● 分子・進化グループ

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ライフイノベーションLife Innovation

Nanotechnology and Materials ナノテクノロジー・材料

9

進行中プロジェクト

 本プロジェクトでは、世界に先駆けて開発した反応経路自動探索技術(AFIR 法)と、組合せ最適化技術を基盤とし、量子化学計算、情報科学、さらにはマテリアルズ・インフォマティクスの技術を統合することで、化学反応における「原子の動きの全貌」を予測し、有用な未知の化学反応を次々に提案する「化学反応創成知能」を創出します。 具体的には、AFIR 法を用い、さまざまな反応物や触媒の組み合わせに対して「反応経路ネットワーク」を計算し、得られる反応経路データベースから目的物合成に適した化学反応を迅速に設計・提案するシステムを構築します。このとき、目的生成物の収率が最大となる反応物の組み合わせを導くために、組合せ最適化技術を活用します。また、反応経路ネットワークから反応性を支配する因子を抽出し、分子構造との相関を学習させることで、反応性を言い当てられる機械を創出します。 また、「化学反応創成知能」は実験的には検出できない超微量な副生物の存在まで明らかにできるため、そこから未知の化学反応が発見される期待もあります。さらに、合成ロボットへの「化学反応創成知能」の実装を試み、目的とする物質を生成するのに最適な化学反応を発見するスピードを大幅に加速することを目指します。

● 運営グループ ● 量子化学グループ ● 化学情報グループ ● 有機合成グループ● ロボット合成グループ ● 最適化グループ ● 機械学習グループ

研究グループ

https://www.jst.go.jp/erato/research_area/ongoing/jpmjer1903.htmlホームページ

20 - 20

1924

前田化学反応創成知能プロジェクト

 多様な微生物が集団を形成し、相互作用を及ぼすことで、集団としてのさまざまな機能を発揮することが明らかになりつつあります。このような微生物の集団は、環境中のさまざまな場面で私たちの生活と密接に関与しており、革新的な集団微生物の制御技術の創出が期待されています。 本プロジェクトでは、多様な微生物の集団における1細胞の振る舞いや微生物間相互作用の解明に取り組みます。また、微生物の集団とその周りの環境や他の生物との相互作用にも焦点を当てることで、微生物が集団を形成することでどのように環境に適応するかを明らかにし、未解明な点が多い微生物の集団の全貌解明を目指します。具体的には、1細胞分析技術やイメージング技術の開発により、微生物集団とその内部の微生物1細胞の動態や代謝を非破壊で時間的・空間的に解析し、かつ生化学的に分析することで、集団内部での相互作用や不均一性のメカニズムを明らかにします。また、細胞から放たれる細胞外粒子を介した相互作用に関しても研究を展開し、糸状菌、細菌などの多様な微生物が織り成す生態の理解に挑みます。さらに情報科学の技術を導入して、集団の環境適応過程や変異体の出現パターンの予測を目的としたシミュレーション構築も図り、集団微生物を制御するための基盤技術の確立を目指します。

https://www.jst.go.jp/erato/nomura/ホームページ

野 村 暢 彦

野村集団微生物制御プロジェクト20

- 201520筑波大学 生命環境系 教授

● デバイス開発・イメージンググループ ● ゲノム生化学グループ ● シミュレーショングループ研究グループ ● 微生物間相互作用グループ ● 微生物・動植物相互作用グループ ● 不均一性グループ

北海道大学 化学反応創成研究拠点 拠点長/大学院理学研究院 教授東京大学 大学院情報理工学系研究科 教授

前 田 理岩 田 覚副 研 究 総 括

研 究 総 括

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ライフイノベーションNanotechnology and Materials

ナノテクノロジー・材料

ナノテクノロジー・材料

10

 ナノ粒子は、ナノテク分野の中でも最も重要な素材の一つとして工業的にも幅広く利用されており、現在でも世界的に激しい研究開発競争が繰り広げられています。しかし、より小さいサブナノサイズの粒子の性質は殆ど解明されておらず、その合成方法すら確立に至っていません。特に、元素周期表の中に存在する 90 種類以上の金属元素を、自由度高く異種金属原子の原子数を決めて集積・配合する方法はいまだ実現されていません。 本プロジェクトは、未開拓の物質群であるサブナノサイズで原子数の制御されたサブナノ金属粒子、および異なる複数の元素を原子単位で精密に配合したサブナノヘテロ金属粒子を創製し、新しい次世代機能材料を生み出すことを目指します。 具体的には、規則的な幾何学構造を持つ精密高分子構造体

(デンドリマー)を利用し、同一もしくは異種の元素を任意の原子数単位で精密に配合したサブナノ粒子を合成します。これをアトムハイブリッドと定義し、次世代の革新的な機能を有するサブナノ粒子群の創製に挑戦します。新規サブナノ粒子の化学・電磁特性などを解明、新物質群の位置付けを明確にすることで、全く新しい化学領域の開拓に挑みます。

● ハイブリッドプログラミンググル-プ ● サブナノ創製グル-プ ● サブナノ構造グル-プ ● サブナノ機能グル-プ研究グループ

https://www.jst.go.jp/erato/yamamoto/ホームページ

山元 公寿 20 - 20

1520

山元アトムハイブリッドプロジェクト

東京工業大学 科学技術創成研究院 教授

 本プロジェクトでは、研究総括がこれまで世界に先駆けて独自の研究を構築してきた超伝導量子ビットとそれを用いた量子回路に関する技術を発展させ、高精度な量子状態制御・観測技術を確立します。さらに、多様な計算に対応可能な量子コンピュータの実現に向けて、誤り耐性を持つ量子情報処理方式を実装するための拡張性の高いプラットフォームを開発します。加えて、今後ますます重要になると予想される、超伝導量子回路と異種の物理系を融合したハイブリッド量子系の構築を通じて、新たな量子情報処理技術の可能性を大きく飛躍させることを目指します。 本プロジェクトを通じて、量子状態制御技術の向上により、複雑かつ柔軟な「量子機械」の実現に挑みます。これは量子コンピュータ構築へのマイルストーンとなり、同時に新たな科学の基盤技術の創出につながると期待されます。量子誤り耐性符号の実現により、量子情報科学と物性物理など他の研究分野との境界領域における新たな発展が、量子インターフェイス技術の実現により、分散型量子情報処理や量子中継など量子通信応用への展開が期待されます。

研究グループ

ホームページ

中村 泰信 20 - 20

1621

中村巨視的量子機械プロジェクト

東京大学 先端科学技術研究センター 教授

https://www.jst.go.jp/erato/nakamura_mqm/

● 超伝導量子回路グループ ● ハイブリッド量子系グループ

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進行中プロジェクト

Nanotechnology and Materials ナノテクノロジー・材料

 百生量子ビーム位相イメージングプロジェクトでは、高エネルギー光子(X線)や中性子、電子などの量子ビームの波としての性質を利用して、量子ビームが物体を透過する際に生じる位相の変化(位相情報)を活用する、「位相イメージング」技術の飛躍的な展開を目指します。位相検出の鍵となる光学系の研究や新奇光学素子の開発を通じ、先端素材や複合材料、デバイス、さらには実際に利用される製品に至るまでのマルチスケールで、これまで検出できなかった物質の不均一構造や状態を可視化します。また、X線位相イメージングで得られた知見を基に、中性子線や電子線を用いた位相イメージングへの技術展開を図り、さまざまな量子ビームの位相情報を相補的に活用する高度なイメージングプラットフォームの構築を進めます。X線を用いた位相イメージングでは、とくに動的手法および顕微手法による生体軟組織やソフトマターのイメージング技術の開発に重点を置き、中性子線位相イメージングでは、磁性材料などの構造と磁気情報の同時可視化に取り組みます。さらに、走査型位相差電子顕微鏡や反射型位相差電子顕微鏡など、電子線を用いた位相イメージング技術の開発を進め、計算機・情報科学分野における最先端の画像解析技術なども導入し、位相イメージングの可能性を最大限に引き出すためのアプローチを追求します。

東北大学 多元物質科学研究所 教授

● 電子線位相イメージンググループ ● 位相画像解析グループ

● X 線位相イメージンググループ  ● 中性子線位相イメージンググループ 研究グループ

https://www.jst.go.jp/erato/momose/ホームページ

百生 敦 20 - 20

1419

百生量子ビーム位相イメージングプロジェクト

 電子の新たな自由度として、「スピン」を積極的に利用するスピントロニクスが、新しい電子技術として注目されています。スピンの流れである「スピン流」は、大幅に消費電力を低減した不揮発性磁気メモリーや量子力学を応用した量子情報伝達を実現できると考えられており、さらに、スピンを用いたエネルギー変換技術など、多様な応用展開が期待されています。 本研究領域では、スピン流の本質的な機能を引き出すために、磁石中のスピンの回転方向が一方向に偏っているため、熱などの物質中のランダムな運動を一定の方向にそろえることができる機能(整流性)に注目し、これを基礎とした物質中のゆらぎの利用原理の構築と、スピンを用いた力学的・電磁気的・熱的エネルギーの流れの制御を目指します。物質中のミクロなスピンを記述する量子力学を、物体そのものの運動の影響を扱えるように拡張することによって、物質の物理理論における新しいパラダイムの創成に挑戦します。このパラダイムに立脚したスピン発電機、量子モーター、スピン回路技術を開発することで、スピン流に基づく科学技術、スピンを用いた新たなエネルギー変換方法を開拓します。

東京大学 大学院工学系研究科 教授

● 先端スピン流科学グループ  ● 核ダイナミクスグループ ● スピンゼーベック効果応用グループ研究グループ

https://www.jst.go.jp/erato/saitoh/ja/ホームページ

齊藤 英治 20 - 20

1419

齊藤スピン量子整流プロジェクト

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国立情報学研究所 アーキテクチャ科学研究系 准教授

● 産業応用グループ  ● インテリジェンス協働形式手法グループ

● メタ理論的統合グループ  ● ヘテロジニアス形式手法グループ研究グループ

https://www.jst.go.jp/erato/hasuo/ja/ホームページ

蓮 尾 一 郎 1621

20 - 20

蓮尾メタ数理システムデザインプロジェクト

 今日の製造業においては、高度な情報処理技術を用いた自動化とソフトウェア支援により、設計から生産に至る工程の様相を根本的に変える取り組みが進んでいます。この背景のもと、本プロジェクトでは従来のものづくり技術にソフトウェア科学の成果を導入し、仕様策定から設計、実装、保守まで工業製品開発のさまざまな側面を支援するソフトウェア・ツールの構築を目指します。  具体的には、「形式手法」というソフトウェア科学における数学を基盤としたシステム設計の技法を取り込むことにより、製品の品質保証や効率化へのソフトウェア支援を大きく推進します。工業製品の開発に形式手法を適用するには、物理系の連続ダイナミクスや確率・時間などの連続的要素を包含するように形式手法を拡張することが必要です。この理論的困難に対する独自のアプローチとして、形式手法の拡張の過程そのものを数学的に解 析し、高次(メタレベル)の理論を構築することで、形式手法の諸技法を一挙に拡張します。以上の成果を自動車業界など産業界の各分野に展開を図る予定です。また同時に、ソフトウェア科学や制御理論を包括する新たな理論体系の構築を通じて、数学一般に対する学術的貢献をめざします。

東京大学 先端科学技術研究センター 教授

● 自在化身体構築グループ  ● 認知心理・行動理解グループ  ● システム知能・神経機構グループ研究グループ

https://www.jst.go.jp/erato/inami/ホームページ

稲 見 昌 彦 1722

20 - 20

稲見自在化身体プロジェクト

 IoT、人工知能(AI)、バーチャルリアリティ(VR)など情報技術は目覚ましく発展しています。これまで、人間は自然環境を物理的に構造化することで農地や都市を形成し、情報的に構造化することで情報環境を構築してきました。しかしながら、物理的あるいは情報的な環境の飛躍的な進展に対し、その環境の中で生活する主体である人間自身の身体は変化していません。 稲見自在化身体プロジェクトでは超スマート社会に適 応可能な「自在化身体」を構築する技術基盤を確立することを目指します。「自在化」と位置づけられる技術開発は、人間がロボットや AI と「人機一体」となり、自己主体感を保持したまま行動することを支援し、人間の行動の可能性を大幅に広げると考えられます。 自在化身体を実現するために、身体・行動のシステム的な理 解に基づき、VR・ヒューマンアシスティブロボット・ウェアラブルコンピューティング・脳情報デコーディング・機械学習などを用いて、人間と情報環境との関係性を柔軟に設 計する「身体性 編集」に関する基 礎的知見の解明と設計指針を確立します。さらに、設計した自在化身体およびそれがもたらす心と社会の変容を、実社会とバーチャル社会において検証します。

Information and Communication Technology情報通信技術

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東京大学 大学院工学系研究科 教授

● 実世界システムグループ ● アプリケーションデザイングループ

● インタラクティブマター&ファブリケーショングル-プ ● 無線電力プラットフォームグル-プ研究グループ

https://www.jst.go.jp/erato/kawahara/ホームページ

川 原 圭 博 1520

20 - 20

川原万有情報網プロジェクト

 モノのインターネット(IoT)と、それを通じて得られるビッグデータが、社会の様々なシーンにおいて革命を起こすと言われています。しかし、IoTを構成するコンピュータは人がインタラクティブに利用することを念頭に設計されており、過酷な自然や環境の中においてひとりでその役目を全うするにはあまりに繊細で非力です。 本プロジェクトでは、センサーネットワークやIoT機器がより自律的で能動的な人工物として作用し、自然物と共生して新しい価値を生むための万有情報網の構築を目指します。センサーやロボット、ウェアラブル機器などのスマートなIoT機器を低コストで迅速に作ることを可能とするファブリケーション技術の研究開発のほか、IoT機器のサステイナブルな動作の実現のためのエネルギーハーベスティング(環境発電)や無線給電技術の開発に取り組み、エネルギーの循環を考慮した真の自律システムアーキテクチャの確立を目指します。さらに、これらの技 術を通した物質系におけるモノとモノ、あるいはモノと人との新たなインタラクションに関する研究を垂直統合的に推進することにより、私たちの生活を豊かにし、新たな産業を生み出す基盤の創成を目指します。

研究グループ

https://www.jst.go.jp/erato/ishiguro/ホームページ

石 黒 浩

石黒共生ヒューマンロボットインタラクションプロジェクト

● 自律型ロボット研究グループ  ● 音声対話研究グループ  ● 実証研究グループ

 ロボット研究は、日常的な場面で働くロボットに焦点を移しつつあります。本研究領域では、身振り手振り、表情、視線、触れ合いなど、人間のように多様な情報伝達手段を用いて対話できる、社会性を持つ自律型ロボットの実現を目標に、共生ヒューマンロボットインタラクション(人間とロボットの相互作用)の研究開発に取り組みます。特に、人と安全に関わることができるロボットの皮膚や内部メカニズム、頑健で柔軟な音声認識技術と、欲求、意図、行動・発話の階層モデルの開発・構築を行います。これらにより、特定の状況と目的において自律的に対話できる機能や、複数の情報伝達手段を用いて社会的状況で複数の人間と対話できる機能を開発し、実社会において人間と親和的に関わり、人間と共生するための自律型ロボットの実現を目指します。 そして開発したロボットが人と同レベルのものに感じられることを確認し、技術の実用化に向けて、ロボットを用いた高齢者や発達障がい者の生活支援に取り組みます。さらにこのようなロボットをテストベッドとして用いることにより、自己・他者認識、意識、心といった、認知科学や脳科学における重要課題について、理解を深めることが期待されます。

1419

20 - 20

大阪大学 大学院基礎工学研究科 教授/(株)国際電気通信基礎技術研究所 石黒浩特別研究所 客員所長(ATR フェロー)

Information and Communication Technology情報通信技術

進行中プロジェクト

Page 15: 1920 › erato › brochure › erato_jp_pamph.pdfERATOは、独自の研究推進方式によって新しい科学技術の潮流を創出してきた歴史あるプログラムです。1970年代、

2018 年 4 月 11 日 東原化学感覚シグナルプロジェクト 嗅覚受容体遺伝子の比較が明らかにした霊長類嗅覚系の退化の要因 ~目・鼻の形態変化、果実食から葉食への食性の変化~

2018 年 4 月 19 日 末松ガスバイオロジープロジェクト 表面増強ラマンによる非標識・無染色でのがん代謝の可視化に成功 ~バイオマーカー分子を指標とした自動病理診断の実現へ~

2018 年 5 月 15 日 磯部縮退π集積プロジェクト (ほぼ)摩擦なし:分子の世界のベアリング

2018 年 5 月 16 日 美濃島知的光シンセサイザプロジェクト 高速に画像取得が可能な光コム顕微鏡を開発 ~透明・非蛍光性な細胞のライブ観察やナノメートル凹凸を持つ微小半導体部品の品質検査への応用に期待~

2018 年 5 月 18 日 中村巨視的量子機械プロジェクト 1量子ビットしか使えない量子コンピューターでも古典コンピューターより強かった

2018 年 5 月 29 日 齊藤スピン量子整流プロジェクト スピン流スイッチの動作原理を発見・実証 ~スピントロニクスのトランジスタ開発に道~

2 018 年 7 月 5 日 安達分子エキシトン工学プロジェクト 励起子生成効率 100%以上を実現するOLED の原理実証に成功 ~高強度近赤外 OLED の実現に道~

2 0 1 8 年 7 月 6 日 伊丹分子ナノカーボンプロジェクト ビーカーを使って炭素の輪から作る二次元カーボンナノシート ~二次元物質のボトムアップ簡易合成への道~

2018 年 7 月 20 日 沼田オルガネラ反応クラスタープロジェクト 多様な植物に侵入するペプチドの探索 ~植物種に応じた膜透過性ペプチドの最適化が必要~

2018 年 7 月 31 日 石黒共生ヒューマンロボットインタラクションプロジェクト 人間型ロボットによる対話の人間らしさの向上 ~自由に移動できる子供型アンドロイドも開発~

2 018 年 8 月 7 日 伊丹分子ナノカーボンプロジェクト 加熱したカーボンナノチューブの特異な熱放射物性を解明 ~鋭い発光ピーク構造、熱光変換材料に期待~

2 0 1 8 年 8 月 9 日 水島細胞内分解ダイナミクスプロジェクト ヒト全遺伝子を対象とした網羅的探索による新規オートファジー遺伝子の発見 ~ 効率的なゲノム編集技術 CRISPR(クリスパー)法を用いたスクリーニング ~

2 018 年 8 月 9 日 稲見自在化身体プロジェクト 持ち運び可能な高出力のロッド状触覚デバイスを開発 ~VRや生活支援への応用に期待~

2 018 年 8 月 9 日 稲見自在化身体プロジェクト 遠隔二人羽織ロボット「Fusion」 他者の視点に寄りそう遠隔共同作業システムを開発

2018 年 9 月 14 日 山元アトムハイブリッドプロジェクト 原子の対称性を超えるナノ物質を発見 ~次世代電子材料・磁性材料を生み出す新たな指針~

2018 年 9 月 17 日 磯部縮退π集積プロジェクト 水素結合のリレーで軸回転 ~ナノサイズの単軸回転型分子ベアリング~

2018 年 9 月 21 日 中内幹細胞制御プロジェクト 動物体内で胚盤胞補完法によるマウス多能性幹細胞由来の血管内皮と血液細胞の作製に成功

2018 年 9 月 24 日 山元アトムハイブリッドプロジェクト 多元合金ナノ粒子の新たな合成手法を開発 ~不可能だった5種類を超える元素のハイブリッド化を実現~

2018 年 10 月 11 日 川原万有情報網プロジェクト 数十秒で出力でき、再利用も可能な3次元物体造形装置を開発 ~試作やデザインの高速化、および3次元実体ディスプレイへの応用に期待~

2018 年 10 月 23 日 齊藤スピン量子整流プロジェクト 核スピン由来のスピン流を世界で初めて検出 ~スピントロニクスに新たな可能性~

2018 年 10 月 26 日 東原化学感覚シグナルプロジェクト 仔マウスのシグナルを受け取ると雌マウスは雄の求愛を拒否する ~幼少フェロモンESP22 の脳神経受容機構を解明~

2018 年 11 月 29 日 齊藤スピン量子整流プロジェクト 超伝導体を利用した新たな環境発電機能を実証

2 019 年 1 月 4 日 野村集団微生物制御プロジェクト 植物の根の微生物共生に欠かせない新しい因子の発見 ~ LANタンパク質が仲介する植物・微生物共生の制御~

2 019 年 1 月 7 日 川原万有情報網プロジェクト 切り取り可能なワイヤレス充電シートを実現 ~簡単にワイヤレス充電可能な製品の制作を可能にする手法の開発~

2019 年 1 月 11 日 磯部縮退π集積プロジェクト 新しいナノチューブ登場:ベンゼンを連結 ~構造の自在設計と特質制御を可能とする周期孔ナノチューブ pNT の化学合成~

2019 年 1 月 14 日 東原化学感覚シグナルプロジェクト 匂いの価値や質が決まるしくみを受容体レベルで解明 ~求める香りをデザイン可能に~

2019 年 1 月 18 日 香取創造時空間プロジェクト ストロンチウム光格子時計の実効的魔法条件の決定 ~ 19 桁精度の時計の実現に向けて~

2019 年 1 月 22 日 沼田オルガネラ反応クラスタープロジェクト ペプチドによる遺伝子送達には植物の構造的脆弱性が重要 ~多種多様な植物形質転換体の作出に期待~

2019 年 1 月 25 日 東原化学感覚シグナルプロジェクト 植物における「匂い受容体候補」の発見 鼻がない植物が匂いを嗅ぐ仕組みの一端を解明

2 019 年 2 月 6 日 中内幹細胞制御プロジェクト 遺伝子操作によって腎臓を作ることができない動物に別の種の多能性幹細胞からなる腎臓を発生させることに成功 ~腎臓移植の新しい可能性を示唆~

2019 年 2 月 21 日 美濃島知的光シンセサイザプロジェクト 双方向動作型デュアルコムファイバレーザーの開発に成功 ~簡易、堅牢、高性能な実用分光システムの実現に向けて~

2019 年 3 月 22 日 東原化学感覚シグナルプロジェクト 注意が脳での嗅覚処理に及ぼす影響 ―脳波計測により匂い呈示後 1 秒以内の脳活動の変化を検出―

2019 年 3 月 26 日 水島細胞内分解ダイナミクスプロジェクト オートファジー遺伝子の縮小進化~ ATG12 結合系の共有結合から非共有結合への進化~

発 表日 プロジェクト名 プレスタイトル

最新のプレス発表については、ホームページをご覧ください。 もしくは 検索JST ERATOhttps://www.jst.go.jp/erato/

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研究成果プレス発表ERATO Press Release

研究成果プレス発表 (2018年4月~2019年3月)

情報通信技術

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 充電器不要のワイヤレス充電システムを普及させるためには、机や棚、壁などの家具や内装にコイルを組み込み、あらゆる電子デバイスに自動で給電できる環境を作り出すことが重要です。しかし、製品の形状を決めてからコイルアレイを設計、実装する手法では、形に合わせた配線と磁気的な干渉を考慮したコイルの配置、設計が必要なため、高周波回路の知識と多くの時間、労力が必要でした。 東京大学大学院情報理工学系研究科の川原圭博准教授(当時)らは、切断されてもコイルアレイの機能をできるだけ失わない配線形状と、隣り合うコイル間の磁気的な干渉を回避する制御を組み合わせて、誰もが好きな形に切って貼り付けるだけでワイヤレス充電ができるシートを開発しました。 このシートは、電源部が切断されないよう電源をシートの中央に配置し、H 木型配線を利用して中央から外側に向かって配線しました。また、同時

に電源がオンとなるコイル同士が距離を保つ時分割給電を用いてグループごとに給電を繰り返すことで、隣り合うコイル間の磁気的な干渉を回避しました。 今後、置くだけで充電できる机や棚、ポケットに入れるだけで充電できるかばんや衣服など、さまざまな応用が期待されます。

(初出:『JSTnews』2019 年 3 月号)

TOPICS 2 好きな形に切り取って使えるワイヤレス充電シートポケットにしまうだけで電子デバイスの充電が可能に

川原万有情報網プロジェクト 研究総括:川原 圭博 東京大学 大学院工学系研究科 教授

■切り取り可能なワイヤレス充電シート(左)。H木型配線により、長方形、丸、ハート、星などの凸型図形や L、T、H、+などの凹型図形への形状の変更が可能(右)。ただし、中央のコネクターを切り抜く、あるいはコネクターにつながる配線を全て切り抜くような形状の変更はできない(右下段)。(緑:機能するコイル、灰色:機能しないコイル、黒丸:中央のコネクター、赤:給電ライン)

TOPICS 1 5 種類の金属からナノ粒子を合成

山元アトムハイブリッドプロジェクト研究総括:山元 公寿東京工業大学 科学技術創成研究院 教授

■デンドリマーを鋳型とした多元合金ナノ粒子の合成法(アトムハイブリッド法)。1ナノメートル程度のナノ粒子の中に、5 種類の金属元素が混ざり合っている。

 さまざまな金属元素を自在に混ぜ合わせることができれば、高機能材料の開発や新物質の発見につながります。しかし、金属の種類が多いと、物質中で異なる金属同士が分離してしまうため、これまでは最大で 3 種類までしか均一に混ぜ合わせることができませんでした。 東京工業大学科学技術創成研究院の塚本孝政特任助教と山元公寿教授らは、極微小な物質(ナノ粒子)中に多種の金属元素をさまざまな比率や組み合わせで配合できる「アトムハイブリッド法」を開発し、5 種類あるいは 6 種類の金属を配合した多元合金ナノ粒子の合成に成功しました。 アトムハイブリッド法とはデンドリマーと呼ばれる樹状の高分子を鋳型として利用する合成法です。デンドリマー構造中に多種多様な金属イオンを取り込み、その金属イオンを化学的に還元することで多元合金ナノ粒子を合成します。この手法により、粒子のサイズや合金の混合比

率を精密に制御して合金ナノ粒子を合成することができます。 これにより通常では混ざらない多種類の金属元素を混ぜることが可能になり、未知の物質群の発見や新分野の開拓に結び付きます。将来は未知の物質群から新たな機能材料を作り出せると期待されます。

(初出:『JSTnews』2018 年 12 月号)

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研究成果プレス発表ERATO Press Release

Page 17: 1920 › erato › brochure › erato_jp_pamph.pdfERATOは、独自の研究推進方式によって新しい科学技術の潮流を創出してきた歴史あるプログラムです。1970年代、

■ ライフイノベーション

■ ナノテクノロジー・材料

Special Extension Period特別重点期間

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特別重点期間ERATOの成果を確実なものとし、次の展開へと着実に繋げるため、外部有識者による評価等に

基づいて継続支援を行っています(原則1年間、研究費上限5千万円)。

※ 研究総括の所属・役職は 2019 年 4 月現在のものです。

(株)国際電気通信基礎技術研究所 佐藤匠徳特別研究所 所長研究期間:2013-2018 年度 特別重点期間:2019 年度 佐藤 匠徳

 人の体はおよそ37兆個の細胞からなります。個々の細胞は組織を成して器官を形成し、それぞれの器官は「多器官連関ネットワーク」という、器官同士のネットワークを介して協調的にはたらくことで、人の体の恒常性を維持しています。近年、このような多階層システムの構築・維持・破綻のメカニズムに関する研究が盛んに行われており、個々の現象に関する詳細な知見の蓄積が進んでいます。しかし、未だに全体像の統合的理解には至っていません。また、生命現象においては各階層の関係が非線形であるため、多階層システムの全体を支配する原理のあぶり出しや、システム全体の理解に基づく個々の現象の説明や予測には限界がありました。  本プロジェクトは、多階層システムの「根底にある支配的メカニズム」を解明し、さらに多階層システムの破綻と疾患との因果関係を明らかにします。そして、多階層システムが統合的に捕らえられる「いきものの設計図」を作成します。さらに、多階層システムにおける時空間の関連性を利用した予測制御に必要不可欠な技術的要素の積み上げからイノベーションを創出します。この目的を達成するために、ゼブラフィッシュやマウスといった動物モデルに加え、人の検体も利用して研究を展開しています。また、各階層が非線形な関係にある多階層システムを扱うために数理・計算科学や工学といった異分野との融合も図りながら研究を推進しています。 本プロジェクトから創出される予測制御技術により、生命活動の状態観測・計測とライブ

(実時間)で連動させることが将来的に可能になれば、より効率的で効果的な疾患の診断・予防・先制治療方法の開発につながります。また、生命のようなソフトでゆらぎの多い多階層システムの「設計図」やその予測制御技術は生命科学や医学のみならず、ロボティックスや情報通信といった他の領域におけるイノベーションへもつながると期待されます。

佐藤ライブ予測制御プロジェクト

 半導体機能を発現する有機分子を集積した有機光デバイスは、現在、さまざまな用途での製品開発が進められており、新しい光エレクトロニクス技術として期待されています。特に有機材料に電流を流すことで光を発生させる有機EL(Electroluminescence)製品は、高精細ディスプレイや照明用などへの実用化が急速に進みつつあります。しかしながら、現在の有機ELは、低消費電力化や低コスト化など、さらなる特性の向上が必要とされています。さらに、有機ELを基点に、次世代の有機光デバイスの開発を目指して、必要な機能発現を目指した新しい分子設計の開拓が期待されています。このような背景のもと、本プロジェクトでは、主に有機固体薄膜中における各種励起子(エキシトン)の基礎過程に焦点を当て、未開拓の分子エキシトン過程の制御により高性能デバイスを実現するという視点から、新材料創製を目指します。具体的には、励起一重項・三重項エネルギーレベルの精密制御、放射失活・熱失活過程の制御、エキシトン拡散過程と励起子間相互作用などを制御し、有機半導体レーザーなどの新しい光エレクトロニクスデバイスの創製を目指します。さらに、生体システムの光化学・電子伝達システムを利用した新しい発光機構デバイスの構築も目指します。これらの研究開発により、新しい光物理過程での理論・新材料の創出が進み、有機ELデバイスの基本性能向上や、情報通信用の新しい光源など、従来では実現不可能と考えられていたデバイスの創製、さらには、バイオエレクトロニクスの端緒を築くことが期待されます。本プロジェクトで、新しい概念を拡張しながら「分子エキシトン工学」を確立し、高性能光デバイスを開拓していきます。

安達分子エキシトン工学プロジェクト九州大学 最先端有機光エレクトロニクス研究センター センター長/教授研究期間:2013-2018 年度 特別重点期間:2019 年度 安達 千波矢

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Special Extension Period特別重点期間

 フラーレン、カーボンナノチューブ、グラフェン等のナノカーボンは、豊富なπ電子と熱的・化学的安定性に優れた剛直な構造という特長をもち、電子材料や構造材料としての応用が期待されています。しかし、巨大ナノカーボンであるカーボンナノチューブとグラフェンは、その分子構造が明確・一義ではないことが、物性研究を材料・機能開発に繋げる上での障害となっていました。 本プロジェクト研究では、ナノカーボンの特長・要件をもち、かつ設計自在性など分子性物質ならではの特質を備えた「ポスト・ナノカーボン」ともいうべき機能性物質、「縮退π集積固体」

(degenerate π-integrated solid)を創製し、その新機能の発見と有機材料の開発、さらにそれらを基にした新規デバイスの開発を目指します。 具体的には、配位高分子や超分子化学等の手法を組み合わせて、豊富なπ電子系をもち高い対称性を備えた分子(縮退π電子系分子)を精密に配置・集積させた固体・構造体(縮退π集積固体)の創出に取り組み、狙い通りの機能や特質を実現する指導原理の獲得を目指します。また、創出された縮退π電子系分子やその固体内での自在設計により高性能軽元素超伝導物質および縮退π集積固体ならではの高い機能や新しい特質をもつ有機薄膜デバイスを創出します。

磯部縮退π集積プロジェクト東京大学 大学院理学系研究科 教授研究期間:2013-2018 年度 特別重点期間:2019 年度 磯部 寛之

 ナノメートルサイズの炭素物質(ナノカーボン)は、1990年代から次世代材料として脚光を浴び続けて来ました。しかしながら、カーボンナノチューブやグラフェンなどのナノカーボンは単一の分子として分離・精製することが困難であり、「構造的に純粋な分子」として取り扱えていないという現実があるため、ナノカーボン科学は様々な構造をもつ分子の「混合物」としてのサイエンスに留まっています。 本研究領域では、未踏・新奇なナノカーボンを構造的に純粋な分子として設計・合成するとともに、それらを基盤として圧倒的に優れた機能性材料を創成し、応用展開まで図ることにより、「分子ナノカーボン科学」という新分野の確立と、イノベーションの創出を目指します。 具体的には、次の3つのテーマに取り組みます。第1のテーマとして、構造が明確に定まったカーボンナノチューブとグラフェンナノリボン、さらには新奇な3次元湾曲ナノカーボンの精密合成法を開発するとともに、その応用展開を図ります。一例として、化学合成により構築したナノカーボン分子をテンプレートとして精密成長させ、巨大なナノカーボン分子を得ることを目指します。第2のテーマとして、走査型プローブ顕微鏡、単一ナノ構造近接場分光イメージング、単一光子計数技術などを駆使した単一ナノカーボンの構造・物性解析を行い、ナノカーボンの構造・物性やナノカーボン間の相互作用を明らかにします。第3のテーマとして、ナノカーボン分子の集合体や単結晶のユニークな特徴を活かした新しい吸着・磁性・光学マテリアルの創出を目指します。

伊丹分子ナノカーボンプロジェクト名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所 拠点長/大学院理学研究科 教授研究期間:2013-2018 年度 特別重点期間:2019 年度 伊丹 健一郎

 光波の持つ位相情報や周波数情報を余すことなく利用できれば、圧倒的なダイナミックレンジを持つ情報をそのまま利用できるようになり、光は単なる情報伝達媒体でなく、真にインテリジェントな主役、すなわち対象の計測から信号解析、情報処理や伝達、そしてユーザの利用までを担う主体になることができます。例えば、産業計測や安全計測において、欠陥・変形などのその場検出を光で行い、該当の画像のみを選別して高速で伝送し、結果に対応して光で加工・修復を行うなど、一連の作業を高速かつ知的に実現することが考えられます。このように光を主役として活用することにより、医療、環境、エネルギー、安全・安心、製造等の様々な産業・社会に対し日常的に恩恵がもたらされるでしょう。 このような背景のもと、本研究領域では周波数軸上においてスペクトル強度が櫛状に精密かつ等間隔に並んだ先端光源「光コム」を、エレクトロニクスと光技術との融合により、基盤的かつ革新的な

「知的光シンセサイザ」へと進化させます。これによって、光波の時間、空間、周波数、位相、強度、偏光などの全てのパラメータを自在に操作でき、様々な応用に使えるところまで進化している知的光源を開発し、その未踏な応用分野を開拓することを目標とします。

美濃島知的光シンセサイザプロジェクト電気通信大学 大学院情報理工学研究科 教授研究期間:2013-2018 年度 特別重点期間:2019 年度 美濃島 薫

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Completed Projects終了プロジェクト特別重点期間

終了したERATOプロジェクトの研究成果や評価結果は、

ホームページでご確認いただけます。 検索JST ERATO 終了領域

終了プロジェクト

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染谷生体調和エレクトロニクス

東京大学大学院工学系研究科教授

染谷 隆夫研究総括

秋吉バイオナノトランスポーター

京都大学大学院工学研究科教授

秋吉 一成研究総括

金井触媒分子生命

東京大学大学院薬学系研究科教授

金井 求研究総括

彌田超集積材料

東京工業大学科学技術創成研究院教授

彌田 智一研究総括

香取創造時空間

東京大学大学院工学系研究科教授/理化学研究所主任研究員

香取 秀俊研究総括

竹内バイオ融合

東京大学生産技術研究所教授

竹内 昌治研究総括

東山ライブホロニクス

名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所教授

東山 哲也研究総括

村田脂質活性構造

大坂大学大学院理学研究科教授

村田 道雄研究総括

伊藤グライコトリロジー

理化学研究所主任研究員

伊藤 幸成研究総括

高柳オステオネットワーク

東京大学大学院医学系研究科教授

高柳 広研究総括

※ 研究総括の所属・役職は研究期間終了時のものです。

浅野酵素活性分子

富山県立大学工学部教授

浅野 泰久研究総括

斎藤全能性エピゲノム

京都大学大学院医学研究科教授

斎藤 通紀研究総括

東原化学感覚シグナル

東京大学大学院農学生命科学研究科教授

東原 和成研究総括

河原林巨大グラフ

国立情報学研究所情報学プリンシプル研究系 教授

河原林 健一研究総括

末松ガスバイオロジー

ジョンズ・ホプキンス大学細胞工学研究所教授

グレッグ セメンザ

末松 誠研究総括

慶應義塾大学医学部教授

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袖岡生細胞分子化学

理化学研究所主任研究員

袖岡 幹子研究総括

河岡感染宿主応答ネットワーク

東京大学医科学研究所教授

河岡 義裕研究総括

高原ソフト界面

九州大学先導物質化学研究所所長/教授

高原 淳研究総括

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岡ノ谷情動情報

東京大学大学院総合文化研究科教授

岡ノ谷 一夫研究総括

平山核スピンエレクトロニクス

東北大学大学院理学研究科教授

平山 祥郎研究総括

五十嵐デザインインタフェース

東京大学大学院情報理工学系研究科教授

五十嵐 健夫

研究総括

前中センシング融合

兵庫県立大学大学院工学研究科教授

前中 一介研究総括

北川統合細孔

カリフォルニア大学バークレー校化学・生化学科教授

オマール ヤギー

北川 進研究総括

京都大学 物質 - 細胞統合システム拠点拠点長/教授

中内幹細胞制御

東京大学医科学研究所教授

中内 啓光研究総括

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07

- 2

01

2 十倉マルチフェロイックス

東京大学大学院工学系研究科教授

十倉 好紀研究総括

浅田共創知能システム

大阪大学大学院工学研究科教授

浅田 稔研究総括

上田マクロ量子制御

東京大学大学院理学系研究科教授

上田 正仁研究総括

下田ナノ液体プロセス

下田 達也研究総括

北陸先端科学技術大学院大学グリーンデバイス研究センター教授

橋本光エネルギー変換システム

東京大学大学院工学系研究科教授

橋本 和仁研究総括

宮脇生命時空間情報

宮脇 敦史研究総括

理化学研究所脳科学総合研究センターシニア・チームリーダー

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- 2

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10

湊離散構造処理系

北海道大学大学院情報科学研究科教授

湊 真一研究総括

中嶋ナノクラスター集積制御

慶應義塾大学理工学部教授

中嶋 敦研究総括

四方動的微小反応場

大阪大学大学院情報科学研究科教授

四方 哲也研究総括

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Completed Projects終了プロジェクト

岩田ヒト膜受容体構造

京都大学大学院医学研究科教授

岩田 想研究総括

長谷部分化全能性進化

自然科学研究機構基礎生物学研究所教授

長谷部 光泰研究総括

中村活性炭素クラスター

東京大学大学院理学系研究科教授

中村 栄一研究総括

下條潜在脳機能

カリフォルニア工科大学生物学部教授

下條 信輔研究総括

加藤核内複合体

東京大学分子細胞生物学研究所教授

加藤 茂明研究総括

金子複雑系生命

東京大学大学院総合文化研究科教授

金子 邦彦研究総括

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- 2

00

9 小林高機能性反応場

東京大学大学院理学系研究科教授

小林 修研究総括

前田アクチンフィラメント動態

名古屋大学大学院理学研究科教授/構造生物学研究センター長

前田 雄一郎研究総括

大野半導体スピントロニクス

東北大学電気通信研究所教授

大野 英男研究総括

八島超構造らせん高分子

名古屋大学大学院工学研究科教授

八島 栄次研究総括

合原複雑数理モデル

東京大学生産技術研究所教授

合原 一幸研究総括

腰原非平衡ダイナミクス

東京工業大学フロンティア研究センター/大学院理工学研究科教授

腰原 伸也研究総括

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07

審良自然免疫

大阪大学免疫学フロンティア研究センター拠点長/微生物病研究所教授

審良 静男研究総括

山本環境応答

東北大学大学院医学系研究科教授

山本 雅之研究総括

十倉スピン超構造

東京大学大学院工学系研究科教授

十倉 好紀総括責任者

中村不均一結晶

カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授

中村 修二総括責任者

吉田ATPシステム

東京工業大学資源化学研究所教授

吉田 賢右総括責任者

柳沢オーファン受容体

テキサス大学サウスウェスタン医学研究所教授/ハワードヒューズ医学研究所研究員

柳沢 正史総括責任者

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- 2

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6

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小池フォトニクスポリマー

慶應義塾大学理工学部教授

小池 康博総括責任者

関口細胞外環境

大阪大学蛋白質研究所教授

関口 清俊総括責任者

樽茶多体相関場

東京大学大学院理学系研究科教授

樽茶 清悟総括責任者

横山液晶微界面

産業技術総合研究所ナノテクノロジー研究部門長

横山 浩総括責任者

細野透明電子活性

東京工業大学フロンティア創造共同研究センター教授

細野 秀雄総括責任者

黒田カイロモルフォロジー

東京大学大学院総合文化研究科教授

黒田 玲子総括責任者

大津局在フォトン

東京工業大学大学院総合理工学研究科教授

大津 元一総括責任者

北野共生システム

(株)ソニーコンピュータサイエンス研究所取締役副所長

北野 宏明総括責任者

楠見膜組織能

名古屋大学大学院理学研究科教授

楠見 明弘総括責任者

近藤誘導分化

大阪大学大学院生命機能研究科教授

近藤 寿人総括責任者

五神協同励起

東京大学大学院工学系研究科教授

五神 真総括責任者

井上過冷金属

東北大学金属材料研究所所長・教授

井上 明久総括責任者

難波プロトニックナノマシン

大阪大学大学院生命機能研究科教授

難波 啓一総括責任者

堀越ジーンセレクター

東京大学分子細胞生物学研究所助教授

堀越 正美総括責任者

川人学習動態脳

(株)ATR先端情報科学研究部プロジェクトリーダー

川人 光男総括責任者

井上光不斉反応

大阪大学大学院工学研究科教授

井上 佳久総括責任者

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今井量子計算機構

東京大学大学院情報理工学系研究科教授

今井 浩総括責任者

相田ナノ空間

東京大学大学院工学系研究科教授

相田 卓三総括責任者

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Completed Projects終了プロジェクト

横山情報分子

東京大学大学院理学系研究科教授/理化学研究所主任研究員

横山 茂之総括責任者

月田細胞軸

京都大学大学院医学研究科教授

月田 承一郎総括責任者

舛本単一量子点

筑波大学物理学系教授

舛本 泰章総括責任者

加藤たん白生態

(財)相模中央化学研究所主席研究員

加藤 誠志総括責任者

土居バイオアシンメトリ

(株)セレスター・レキシコ・サイエンシズ代表取締役社長

土居 洋文総括責任者

御子柴細胞制御

東京大学医科学研究所教授/理化学研究所脳科学総合研究センター・グループディレクター 

御子柴 克彦総括責任者

高柳粒子表面

東京工業大学大学院総合理工学研究科教授

高柳 邦夫総括責任者

平尾誘起構造

京都大学大学院工学研究科教授

平尾 一之総括責任者

山元行動進化

早稲田大学人間科学部教授

山元 大輔総括責任者

高井生体時系

大阪大学大学院医学系研究科教授

高井 義美総括責任者

山本量子ゆらぎ

スタンフォード大学教授/NTT基礎研究所主席研究員

山本 喜久総括責任者

田中固体融合

(株)東芝研究開発センター研究主幹

田中 俊一郎総括責任者

橋本相分離構造

京都大学大学院工学研究科教授

橋本 竹治総括責任者

広橋細胞形象

国立がんセンター研究所副所長

広橋 説雄総括責任者

河内微小流動

東京大学先端科学技術センター教授

河内 啓二総括責任者

板谷固液界面

東北大学工学部教授

板谷 謹悟総括責任者

柳田生体運動子

大阪大学基礎工学部、医学部教授

柳田 敏雄総括責任者

吉里再生機構

広島大学理学部教授

吉里 勝利総括責任者

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伏谷着生機構

東京大学農学部教授

伏谷 伸宏総括責任者

木村融液動態

無機材質研究所総括無機材質研究官

木村 茂行総括責任者

永山たん白集積

東京大学教養学部教授

永山 国昭総括責任者

岡山細胞変換

東京大学医学部教授

岡山 博人総括責任者

鳥居食情報調節

味の素(株)中央研究所主席研究員

鳥居 邦夫総括責任者

新海包接認識

九州大学工学部教授

新海 征治総括責任者

外村位相情報

(株)日立製作所基礎研究所主管研究長

外村 彰総括責任者

青野原子制御表面

理化学研究所主任研究員

青野 正和総括責任者

池田ゲノム動態

東海大学総合医学研究所教授

池田 穰衛総括責任者

榊量子波

東京大学先端科学技術研究センター教授

榊 裕之総括責任者

増原極微変換

大阪大学工学部教授

増原 宏総括責任者

水谷植物情報物質

北海道大学農学部教授

水谷 純也総括責任者

西澤テラヘルツ

東北大学学長

西澤 潤一総括責任者

古沢発生遺伝子

第一製薬(株)取締役/分子生物研究室長

古沢 満総括責任者

国武化学組織

九州大学工学部教授

国武 豊喜総括責任者

後藤磁束量子情報

神奈川大学理学部教授

後藤 英一総括責任者

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吉村パイ電子物質

松下技研(株)専務取締役新素材研究所長

吉村 進総括責任者

野依分子触媒

名古屋大学理学部教授

野依 良治総括責任者

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Completed Projects終了プロジェクト

増本特殊構造物質

東北大学金属材料研究所教授

増本 健総括責任者

緒方ファインポリマー

上智大学理工学部教授

緒方 直哉総括責任者

西澤完全結晶

東北大学電気通信研究所教授

西澤 潤一総括責任者

宝谷超分子柔構造

帝京大学理工学部教授

宝谷 紘一総括責任者

稲場生物フォトン

東北大学電気通信研究所教授

稲場 文男総括責任者

吉田ナノ機構

(株)ニコン専務取締役

吉田 庄一郎総括責任者

黒田固体表面

東京大学理学部教授

黒田 晴雄総括責任者

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早石生物情報伝達

(財)大阪バイオサイエンス研究所長

早石 修総括責任者

水野バイオホロニクス

帝京大学薬学部教授

水野 傳一総括責任者

林超微粒子

日本真空技術(株)会長

林 主税総括責任者

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掘越特殊環境微生物

東京工業大学工学部教授/理化学研究所主任研究員

掘越 弘毅総括責任者

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相 田 卓 三

合 原 一 幸

青 野 正 和

秋 吉 一 成

審 良 静 男

浅 田 稔

浅 野 泰 久

安達 千波矢

五十嵐 健夫

池 谷 裕 二

池 田 穣 衛

石 黒 浩

磯 部 寛 之

伊丹 健一郎

板 谷 謹 悟

伊 藤 幸 成

稲 場 文 男

稲 見 昌 彦

井 上 明 久

井 上 佳 久

今 井 浩

彌 田 智 一

岩 田 想

上 田 正 仁

大 津 元 一

大 野 英 男

緒 方 直 哉

岡ノ谷 一夫

岡 山 博 人

加 藤 茂 明

加 藤 誠 志

香 取 秀 俊

金 子 邦 彦

金 井 求

河 内 啓 二

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研究期間(年度) 頁プロジェクト名研究総括 / 総括責任者

ナノ空間

複雑数理モデル

原子制御表面

バイオナノトランスポーター

自然免疫

共創知能システム

酵素活性分子

分子エキシトン工学

デザインインタフェース

脳 AI 融合

ゲノム動態

共生ヒューマンロボットインタラクション

縮退π集積

分子ナノカーボン

固液界面

グライコトリロジー

生物フォトン

自在化身体

過冷金属

光不斉反応

量子計算機構

超集積材料

ヒト膜受容体構造

マクロ量子制御

局在フォトン

半導体スピントロニクス

ファインポリマー

情動情報

細胞変換

核内複合体

たん白生態

創造時空間

複雑系生命

触媒分子生命

微小流動

河 岡 義 裕

川 原 圭 博

河原林 健一

川 人 光 男

北 川 進

北 野 宏 明

木 村 茂 行

楠 見 明 弘

国 武 豊 喜

胡桃坂 仁志

黒 田 晴 雄

黒 田 玲 子

小 池 康 博

腰 原 伸 也

後 藤 英 一

五 神 真

小 林 修

近 藤 寿 人

齊 藤 英 治

斎 藤 通 紀

榊 裕 之

佐 藤 匠 徳

下 條 信 輔

下 田 達 也

新 海 征 治

末 松   誠

関 口 清 俊

袖 岡  幹 子

染 谷 隆 夫

高 井 義 美

高 原   淳

高 柳 邦 夫

高 柳   広

竹 内 昌 治

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18

18

感染宿主応答ネットワーク

万有情報網

巨大グラフ

学習動態脳

統合細孔

共生システム

融液動態

膜組織能

化学組織

クロマチンアトラス

固体表面

カイロモルフォロジー

フォトニクスポリマー

非平衡ダイナミクス

磁束量子情報

協同励起

高機能性反応場

誘導分化

スピン量子整流

全能性エピゲノム

量子波

ライブ予測制御

潜在脳機能

ナノ液体プロセス

包接認識

ガスバイオロジー

細胞外環境

生細胞分子化学

生体調和エレクトロニクス

生体時系

ソフト界面

粒子表面

オステオネットワーク

バイオ融合

ERATO研究プロジェクト 索引ERATO Research Projects Index

頁プロジェクト名研究総括 / 総括責任者 研究期間(年度)

Page 27: 1920 › erato › brochure › erato_jp_pamph.pdfERATOは、独自の研究推進方式によって新しい科学技術の潮流を創出してきた歴史あるプログラムです。1970年代、

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ERATO 研究プロジェクト 索引ERATO Research Projects Index

田中 俊一郎

樽 茶 清 悟

月田 承一郎

土 居 洋 文

東 原 和 成

十 倉 好 紀

十 倉 好 紀

外 村 彰

鳥 居 邦 夫

中 内 啓 光

中 嶋   敦

中 村 栄 一

中 村 修 二

中 村  泰 信

永 山 国 昭

難 波 啓 一

西 澤 潤 一

西 澤 潤 一

沼 田  圭 司

野 村 暢 彦

野 依 良 治

橋 本 和 仁

橋 本 竹 治

蓮 尾  一 郎

長谷部 光泰

浜 地 格

早 石 修

林 主 税

東 山 哲 也

平 尾 一 之

平 山 祥 郎

広 橋 説 雄

深 津 武 馬

伏 谷 伸 宏

頁プロジェクト名研究総括 / 総括責任者

固体融合

多体相関場

細胞軸

バイオアシンメトリ

化学感覚シグナル

スピン超構造

マルチフェロイックス

位相情報

食情報調節

幹細胞制御

ナノクラスター集積制御

活性炭素クラスター

不均一結晶

巨視的量子機械

たん白集積

プロトニックナノマシン

完全結晶

テラヘルツ

オルガネラ反応クラスター

集団微生物制御

分子触媒

光エネルギー変換システム

相分離構造

メタ数理システムデザイン

分化全能性進化

ニューロ分子技術

生物情報伝達

超微粒子

ライブホロニクス

誘起構造

核スピンエレクトロニクス

細胞形象

共生進化機構

着生機構

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6

23

頁プロジェクト名研究総括 / 総括責任者

古 沢 満

細 野 秀 雄

宝 谷 紘 一

掘 越 弘 毅

堀 越 正 美

前 田 理

前 田 雄 一 郎

前 中 一 介

増 原 宏

増 本 健

舛 本 泰 章

御子柴 克彦

水 島 昇

水 谷 純 也

水 野 傳 一

湊   真 一

美 濃 島 薫

宮 脇 敦 史

村 田 道 雄

百 生 敦

八 島 栄 次

柳 沢 正 史

柳 田 敏 雄

山 元 公 寿

山 元 大 輔

山 本 雅 之

山 本 喜 久

横 山 茂 之

横 山 浩

吉 里 勝 利

吉田 庄一郎

吉 田 賢 右

吉 村 進

四 方 哲 也

発生遺伝子

透明電子活性

超分子柔構造

特殊環境微生物

ジーンセレクター

化学反応創成知能

アクチンフィラメント動態

センシング融合

極微変換

特殊構造物質

単一量子点

細胞制御

細胞内分解ダイナミクス

植物情報物質

バイオホロニクス

離散構造処理系

知的光シンセサイザ

生命時空間情報

脂質活性構造

量子ビーム位相イメージング

超構造らせん高分子

オーファン受容体

生体運動子

アトムハイブリッド

行動進化

環境応答

量子ゆらぎ

情報分子

液晶微界面

再生機構

ナノ機構

ATPシステム

パイ電子物質

動的微小反応場

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研究期間(年度) 研究期間(年度)

Page 28: 1920 › erato › brochure › erato_jp_pamph.pdfERATOは、独自の研究推進方式によって新しい科学技術の潮流を創出してきた歴史あるプログラムです。1970年代、

2019.12.500

卓 越したリー ダー に よる 独 創 的 な 目 的 基 礎 研 究

ERATO 所在地

上智大学市谷キャンパス

ルクセンブルク大使館

千代田女学園東急番町ビル

ガソリンスタンド

セブンイレブン

地下鉄市ヶ谷駅3番出口2番出口

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至東京

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